こんにちは。兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科です。
失った歯を補う方法のひとつが、インプラント治療です。インプラントは、入れ歯やブリッジなどの保険適用の治療に比べ高額ではあるものの、審美性や機能性に優れている点が魅力です。
その一方で、「万が一、除去しなければならなくなったらどうするの?」「何が原因で除去しなければならないの?」と、不安に思っている方もいるでしょう。
インプラントは長期間使用できますが、稀に除去しなければならないケースもあります。インプラントを検討している方は、どのような時に除去しなければならないのかを理解し、防ぐ必要があります。
本記事では、除去が必要なケースや除去の流れ、除去後の対処法などをわかりやすく解説します。併せて、除去にかかる費用についてもまとめています。
目次
インプラントとは
インプラントは、歯を歯根から失った場合に歯を補い、再び噛めるようにする治療法です。人工の歯根であるインプラント体を顎の骨に埋め込み、その上から人工の歯を装着します。
入れ歯やブリッジなどの保険適用の治療とは異なり、歯はもちろん歯根も再現できるため、患者様自身の歯と同じように何でも噛めるようになります。
インプラントは独立しているため、周りの歯や歯茎に負担をかけることがありません。また、人工歯の部分にはセラミックやジルコニアなどが使用されるため、天然歯のような見た目を再現でき審美性が高いのも魅力です。
インプラントの除去が必要なケース
天然歯のように美しい見た目を再現でき、耐久性に優れているインプラントの寿命は10~15年程度です。メンテナンスをしっかり行っていれば20年以上問題なく使用できることもあります。このことから、除去は稀なケースといえるでしょう。
しかし、除去が必要なケースもあります。以下では、インプラントの除去が必要なケースについて見ていきましょう。
インプラント周囲炎を発症した
インプラント周辺の歯茎が、歯周病菌により炎症を起こしている状態がインプラント周囲炎です。歯茎の腫れや出血など、歯周病と同じような症状が現れます。
磨き残しで蓄積したプラーク(歯垢)などにより口腔内が不衛生になると、インプラント周囲炎に罹患するリスクが高まります。インプラント周囲炎は進行が早く、痛みなどの自覚症状が少ないため、気がついたときには症状が進行しているケースが多いです。
重症化すると顎の骨が吸収され、インプラントが不安定になってぐらつき、最終的には抜け落ちることもあるでしょう。インプラントが不安定になると咀嚼機能などにも影響を及ぼすことから、除去が必要です。
インプラント体の破損
インプラント体にはチタンなどの耐久性のある金属が使用されているため、長期間にわたってある程度の負荷がかかっても破損することはありません。
しかし、経年劣化や歯ぎしり、食いしばりが原因となってインプラント体に強い力がかかると破損するリスクがあります。破損した状態で放置すると、インプラント周囲炎や咬合不良のリスクが生じることから、トラブルを回避するために除去しなければなりません。
人工歯やアバットメントの破損であれば、修理や交換で対処できるケースもあります。この場合、インプラントを残すことが可能です。
神経の麻痺
インプラントを埋入する際に、神経を傷つけるリスクはゼロではありません。特に、下顎に伸びる下歯槽神経という太い神経は歯根に近いこともあり、神経麻痺がおこりやすい部位といわれています。
この神経を傷つけると、口元が痺れたり感覚が鈍くなるなどの症状が現れることがあります。インプラントの埋入は神経を傷つけないように慎重に行いますが、インプラントが神経に触れていたり、圧迫している場合はインプラントを除去しなければなりません。
ただし、麻痺症状が改善すれば、再度インプラント治療を受けられるケースもあります。
上顎洞炎
上顎にインプラントを埋入する際に、鼻の空洞部分である上顎洞に迷入することが稀にあります。インプラントが上顎洞に迷入すると、上顎洞炎を発症することがあります。
頭痛や鼻づまり、歯の痛み、目の奥の違和感などの症状が現れ、このような症状が続く場合は、インプラントを除去して適切な治療を受けなければならないでしょう。
金属アレルギー
インプラント体は、生体親和性の高いチタンで作製されています。アレルギー反応を引き起こすリスクのあるニッケル・コバルト・水銀・パラジウム・クロムなどの金属が含まれていません。
しかし、金属アレルギーを発症する可能性は0ではありません。ごく稀に、インプラント体が原因で金属アレルギーを引き起こす方もいます。
金属アレルギーの症状がでて、なおかつその原因がチタンだった場合にはインプラント体を除去する必要があります。金属アレルギーが心配な方は、事前に歯科医師に相談して、パッチテストを受けて確認するようにしましょう。
インプラント除去の流れ
インプラントを除去する際は、インプラントを埋入した時と同様に局所麻酔をしたうえで歯茎を切開して行います。インプラント体はネジのような形をしているため、埋め込む時と逆に回転させて抜き出します。
顎の骨にしっかり結合していた場合などは、細心の注意を払い顎の骨を削って除去することがあります。局所麻酔下で行うため、手術中の痛みはほとんどありません。
インプラント除去後の対処法
除去後、原因が解消されていれば、再びインプラント治療を行えます。
しかし、改善できなければインプラントの再治療はできません。例えば、神経麻痺が原因でインプラントを除去した場合は、症状が改善すればインプラント治療を受けられるでしょう。金属アレルギーの場合は完治しないため、入れ歯かブリッジの治療を検討する必要があるでしょう。
インプラント周囲炎が原因の場合は、まず炎症を治す必要があります。その後、インプラント周囲炎になった原因を改善できれば、再びインプラント治療を受けることが可能です。
セルフケアが十分にできない、定期的にメンテナンスに通えない、禁煙できないなど、患者様の協力が得られない場合は、再度インプラント周囲炎を発症するリスクが高いです。
インプラント除去にかかる費用
インプラントを除去する場合、保険が適用されるケースと適用されないケースがあります。それぞれの費用の目安は、以下のとおりです。
保険が適用されるケース
インプラントを除去する場合の費用は、1本あたり4,600円程度です。保険が適用されると3割負担の場合で1本あたり1,400円程度かかります。これはあくまでも除去のみの費用で、骨を削る処置を行う場合は別途費用が発生します。
ただし、インプラント治療を受けた歯科医院とは別の歯科医院で除去した場合にのみ、保険が適用されます。さらに、除去前のレントゲン画像を撮影しておかなければなりません。これらの条件が揃えば、歯科用インプラント摘出術という保険適用内の治療が受けられます。
保険が適用されないケース
インプラント治療を受けた歯科医院で除去する場合、保険は適用されません。自費診療となるため、歯科医院により料金が異なります。
保証制度を設けている歯科医院であれば、無料で除去できることもあります。保証の内容や条件は歯科医院によって異なるため、万が一のケースを考えてインプラント治療を始める前に歯科医院で確認しておきましょう。
患者様の声
ここでは、当院で治療を受けた患者様のお声をご紹介します。
口コミ①
設備も最新版で、受付の方、歯科衛生士さん皆さんとても親切で、カウンセリングにも時間取っていただき、とても安心して治療に取り組めます。祝日も診察してくれるので、とても助かります。よい歯医者さんに出会えました。
口コミ②
とにかく清潔感あり、先生の腕前は申し分ありません。作業が早いし、丁寧に説明があるのが、嬉しい。歯科衛生士の方々もテキパキ動き、手際良い感じ。
気持ちよく受診させて頂きました。
まとめ
しっかりメンテナンスを行うことで、インプラントを長期間維持できます。20年以上使用している方も少なくありません。
しかし、外科手術によってインプラント体を埋入する以上、リスクもあります。インプラントを除去せざるを得なくなるケースもあるでしょう。
インプラント周囲炎やインプラント体の破損、金属アレルギーの発症などが、インプラントの除去が必要なケースです。保険適用の条件は、インプラント治療を受けた歯科医院とは別の歯科医院で治療を受けることです。
インプラントを除去する際は、インプラント治療を行った歯科医院の保証内容を確認しましょう。歯科医院が独自に保証制度を設けていて、保証条件を満たしていれば、無償や一部費用を自己負担することで再治療を受けられます。
インプラント治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市にある医療法人社団 宝塚ライフ歯科・矯正歯科にご相談ください。
当院は、0歳から100歳まで家族みんなで安心して通える歯医者を目指して診療を行っています。小児矯正・小児歯科や成人矯正、虫歯・歯周病治療やマタニティ歯科など、さまざまな分野に力を入れています。
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奥村亮司